【3月31日 AFP】ペルーのアルベルト・フジモリ(Alberto Fujimori)元大統領(79)が30日、胃の感染症と脱水症で28日から入院していた首都リマの病院を退院した。現地のテレビニュースチャンネルが報じた。

 フジモリ元大統領は警備員が押す車いすに乗って病院を出た。過去に退院した時とは異なり、子どものケイコ・フジモリ(Keiko Fujimori)氏(42)とケンジ(Kenji Fujimori)氏(37)の姿はなかった。元大統領は報道陣に手を振ったがコメントは発表せず、車でリマ東部の自宅に向かった。

 アレハンドロ・アギナガ(Alejandro Aguinaga)医師は29日、元大統領はケイコ氏とケンジ氏が政治的野心から公然と争っていることに心を乱していると話していた。

 これまでに2度大統領選に立候補したケイコ氏は最大野党「フエルサ・ポプラル」の党首を務めている。一方ケンジ氏は自身の政党を立ち上げて力をつけつつあり2021年の大統領選に立候補する可能性がある。2人は相手が汚職をしていると互いに非難し合っており、検察も捜査している。(c)AFP