【3月29日 AFP】イタリア・セリエA、ASローマ(AS Roma)のスポーティング・ディレクター(SD)を務めるモンチ(Monchi)氏は28日、ネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)の影響で移籍市場が転換する前に、モハメド・サラー(Mohamed Salah)を格安で売却することになったと明かした。

 ローマで海外の報道陣との会合に出席したモンチ氏は「サラーの売却について知るには、二つのことを理解しなければならない。まずは、移籍市場に大改革をもたらしたネイマール効果の前に売却されたことだ」と語った。

 昨年8月、ネイマールは2億2200万ユーロ(約290億円)の移籍金でスペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)からフランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)に加入したが、これが連鎖反応の発端となった。

 ウスマン・デンベレ(Ousmane Dembele)は1億4500万ユーロ(約190億円)でドイツ・ブンデスリーガ1部のボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)からバルセロナへ、フィリペ・コウチーニョ・コレイア(Philippe Coutinho Correia)は1億6000万ユーロ(約210億円)でイングランド・プレミアリーグのリバプール(Liverpool FC)からこちらもバルセロナへ移籍した。

「さらに(ファイナンシャル・フェアプレー<FFP>の制限により)、われわれは6月30日までにサラーを売らなければならなかった。この仕事を少しでも知っている人であれば分かるが、ダモクレスの剣が頭上にあるようなものだ」

「この二つの点を考慮するとすれば、われわれは的確な売却をしたと私は考えている」

「彼は現在素晴らしいシーズンを送っており、ネイマールやコウチーニョ、デンベレの影響もあって彼の市場価値は間違いなく当時を上回っている」

 リバプールでプレーするサラーは今季リーグ戦で30試合28得点と得点王に立っており、公式戦では36ゴールを決めている。

 モンチ氏はまた「チェルシー(Chelsea)在籍時に成功できなかったリーグに戻っていったのには驚いた。彼は、信頼してくれる指揮官とチームメート、彼のプレースタイルにはまるチームを見つけ出した」とサラーについて評した。(c)AFP