【3月28日 AFP】シリアの首都ダマスカスの近郊、東グータ(Eastern Ghouta)の避難民6700人以上を乗せた過去最大の車列が27日、シリア北西部に到着した。シリア政府は反体制派が全員撤退しなければ攻撃再開も辞さないとの強硬姿勢を示している。

 AFP記者によると、27日早朝に6700人以上を乗せたバスの車列が東グータを出発し、同日午後ハマ(Hama)県中部のカラートアルマディク(Qalaat al-Madiq)に到着した。

 政府軍はすでに東グータの9割以上を奪還。現在はロシアの仲介で反体制派と交渉を行い、同勢力が支配する最後の複数地区から戦闘員や民間人の退避を進めている。

 シリア政府および、同政府を支援するロシアは、東グータ最大の町ドゥマ(Douma)を含む残りの反体制派支配地区が同様の合意に応じなければ、爆撃を再開するとの警告を出していたとされている。

 ドゥマを掌握している有力な反政府勢力である「ジャイシュ・アル・イスラム(Jaish al-Islam、イスラム軍)」はロシアとの協議を希望していたが、反体制派の情報筋によれば、交渉は難航しており、ロシアは「撤退か死」を迫る当初の方針に立ち戻る姿勢を見せているという。(c)AFP