【3月27日 AFP】拳銃を携帯したクラブの会長がピッチに乱入し、主審に抗議した問題を受け、リーグ戦の全試合が無期限延期となっていたギリシャ・スーパーリーグ(1部)が、今週31日から再開されることが分かった。関係者が26日、同国メディアに明かした。

 スーパーリーグは今月12日、AEKアテネ(AEK Athens)との首位攻防戦でチームの決勝点がオフサイドで取り消されたことを不服としたPAOK FCのイバン・サビディス(Ivan Savvidis)会長が、腰に銃を携帯してピッチに乱入したことを受けて無期限延期が決まっていた。

 そして同国政府は先日、リーグ再開へ向けた条件を提示。当初は昨季王者のオリンピアコス(Olympiacos)など4チームが、暴力行為に対する勝ち点剥奪や降格処分の可能性を掲げた提案を拒否したが、ついに全16チームが政府の要求に合意したことで、延期処分が解けたとメディアは報じている。

 来季から適用される対策の下では、シーズン中に暴力事件に3度関わったチームは自動的に降格となるほか、メディアを通じて暴力を扇動するような声明を出したクラブには処分が科されることに加え、チームが試合の安全面を確保する全責任を負い、警察はスタジアムに入らないとされている。

 ギリシャサッカー界では、これまでも暴力行為や八百長が影を落としてきたが、今回の一件をめぐっては、当局が迅速な対応を取らない場合は、同国のクラブチームを国際試合から除外すると国際サッカー連盟(FIFA)から警告が発せられる事態に発展していた。(c)AFP