【3月26日 AFP】オーストラリア南西部パース(Perth)から24日、同国と欧州を結ぶカンタス航空(Qantas Airways)の定期直行便の第1便が英ロンドンに向けて離陸した。飛行時間は約17時間だが、直行便が就航したことで豪・欧州を結ぶ航空路線「カンガルールート(Kangaroo Route)」の空の旅は短縮されることになる。

 同航空のパースとロンドンを結ぶ便の路線は世界で3番目に長い1万4498キロで、豪と欧州を結ぶ初の定期直行便となった。また、米航空宇宙機器大手ボーイング(Boeing)の旅客機「ドリームライナー(Dreamliner)」の運航路線としては世界最長になるという。同日の便の機長を務めたのはリサ・ノーマン(Lisa Norman)さん。

 カンタス航空は「プロジェクト・サンライズ(Project Sunrise)」と銘打った計画で、最終的には豪東岸と欧州を結ぶ直行便の就航を目指しており、パース・ロンドン路線はこの一環となる。

 航空会社としては世界で2番目に古いカンタス航空がシドニーとロンドンを結ぶ「カンガルールート」を就航させたのは1947年。当時は9都市を経由し4日間を要する路線だった。

 カンタスはこれまでにも、パースからトルコのイスタンブール(Istanbul)まで直行のチャーター便や、ロンドンからシドニーに1回限定で旅客機を運航しているが、定期直行便の運航は初めて。

 現在、世界最長の直行便は、中東カタールのドーハとニュージーランドのオークランド(Auckland)を結ぶカタール航空(Qatar Airways)の便で、飛行距離は1万4535キロ。

 映像は、ロンドンのヒースロー空港(Heathrow Airport)に到着し、カンタス航空スタッフの出迎えを受ける乗客やノーマン機長ら。25日撮影。(c)AFP