【3月25日 AFP】米首都ワシントンで24日に開催された過去数十年で最大規模とみられる銃規制要求デモに、米国の公民権運動を主導した故マーティン・ルーサー・キング(Martin Luther King Jr.)牧師の孫娘のヨランダ・リネー・キング(Yolanda Renee King)さん(9)が登場し、祖父と同様に自分にも夢がありそれは「銃のない世界」だと語って参加者らの喝采を博した。

 ヨランダさんは国立公園ナショナル・モール(National Mall)付近で開催されたデモ「私たちの命のための行進(March for Our Lives)」にサプライズ登場した。

 ナショナル・モールは1963年8月、キング牧師が人種差別の終焉(しゅうえん)を呼び掛ける演説をして「私には夢がある(I Have a Dream)」と語った場所だ。4月には1968年にキング牧師が銃で殺害されてから50年の節目を迎える。

 ヨランダさんは聴衆に向かって「祖父には自分の4人の小さな子どもたちが、肌の色ではなく人となりで判断されるようにという夢がありました」「私にも夢があります。(銃犯罪は)もうたくさん。この世界、時代を銃のないものにしなければなりません」と語った。

 聞き入る聴衆に対しヨランダさんは「皆さん方が聞いた言葉を全米に広めてください。そうすれば私たちはすばらしい世代になれるでしょう」と述べた。

 首都ワシントンで開催された銃規制の強化を求めるデモ「私たちの命のための行進」には数十万人が参加したとされている。このデモは南部フロリダ州パークランド(Parkland)のマージョリー・ストーンマン・ダグラス高校(Marjory Stoneman Douglas High School)で先月発生し、生徒・職員17人が死亡した銃乱射事件をきっかけに、同校の生徒らが主催したもの。

 米国各地の都市でも同様に銃規制を要求する大規模なデモが行われた。(c)AFP