【3月24日 東方新報】学生と思われる若い男女が、仲むつまじく大学キャンパス敷地内で馬に乗っている。中国・内モンゴル(Inner Mongolia)フフホト市(Hohhot)にある内モンゴル大学(Inner Mongolia University)で撮られた動画が、中国のインターネット上で「花式(色々な方法で)虐狗(独身をいじめる)」動画として話題となっている。

「虐狗」は、最近の中国語の流行語の一つで、独身者を意味する別の流行語「独身狗」との組み合わせだ。

「独身狗」とは、中国では人を表現する際に使うと侮辱の意味を持つ「狗(犬)」を、「独身者」にくっ付けている。つまり、「虐狗」とは、独身者をいじめるという意味で、若い世代に特有の自虐的表現を重ねた表現とも言える。

 インターネットでは、馬にまたがる2人の仲むつまじい様子に対する嫉妬やうらやむ声のほかに、「内モンゴルの学生たちは本当に馬で通学するんだ」といった驚きの声も。雲南省(Yunnan)のユーザーは、「明日はゾウに乗って通学しよう」、四川省(Sichuan)のユーザーは、「私は毎日パンダに乗って通勤しているよ」などの冗談も書き込まれてにぎわった。

 なお、内モンゴル大学の宣伝部門は、「これまで学生が校内で馬に乗ったことは聞いたことがない。校内で乗馬が禁止という決まりはないが、学校の管理上、やはり許可はできない」とのことだ。

 動画に映っていた男性は王江涛さんで、大学4年生の冉暁婧さんが一緒に映っていた彼女だ。王さんは彼女を馬に乗せ、大学近くの南湖湿地公園で馬を散歩させた後、彼女を学校に送り届けたところだったという。

 冉暁婧さんは、「当時はまだ恋人同士ではなかった」とはにかみながら話した。「あの日はホワイトデーだったから、彼女に告白したばかりだった」と王さん。

 馬を連れていたことについて王さんは、「内モンゴルの牧畜地域では子どもたちが馬に乗って通学することもあるが、市内で馬を飼うのは簡単ではない」と説明。だが、小さい頃から馬が好きだったといい、大学卒業後にお金を貯めて自分で馬を手に入れ、馬術を習い始めたのだという。

 若く初々しい二人の姿に、自虐的表現を重ねたくなる気持ちも分かる?(c)東方新報/AFPBB News