【3月22日 AFP】ナイジェリア政府は21日、イスラム過激派組織「ボコ・ハラム(Boko Haram)」が北東部ヨベ(Yobe)州ダプチ(Dapchi)の学校から先月拉致した女子生徒110人のうち、104人を解放したと明らかにした。解放された少女らによると、残る6人のうち5人は死亡、1人はキリスト教徒で、ボコ・ハラムはイスラム教に改宗するまで拘束を続ける意向だという。

 ライ・モハメド(Lai Mohammed)情報相はボルノ(Borno)州の州都マイドゥグリ(Maiduguri)で記者団に対し、104人のほかに少女1人と少年1人が解放されたと発表。解放は「無条件」で行われたと述べ、少女らが身代金やボコ・ハラム構成員の身柄と引き換えに解放されたとした一部メディアの報道を否定した。

 保護者らはAFPに対し、少女たちは同日朝に9台の車に乗せられてダプチに連れ戻されたと説明。解放された少女の一人によると、ボコ・ハラムは少女らを軍に引き渡さず自宅に届けた理由として、軍が少女らを「救出」したと主張することを防ぐためだったと説明した。

 この少女はまた、拘束中に乱暴な扱いはされなかったものの、「連れ去られる途中で5人が死んだ」と語った。また別の被害少女によると、キリスト教徒の生徒1人が引き続き拘束されており、ボコ・ハラムのメンバーらは「改宗するまで拘束し続ける」と語ったという。映像は、保護された少女らとその親族。(c)AFP/Aminu Abubakar and Phil Hazlewood