【3月21日 AFP】ボクシング、WBA・WBC・IBFの統一ミドル級王者ゲンナディ・ゴロフキン(Gennady Golovkin、カザフスタン)が20日、食肉汚染のせいでドーピング検査で陽性反応を示したと主張しているサウル・アルバレス(Saul Alvarez、メキシコ)を激しく非難した。

 アルバレスは今月初め、禁止薬物に指定されているクレンブテロール(clenbuterol)に陽性反応を示したと発表。プロモーターは食肉汚染による影響だと説明したが、5月5日に同選手との再戦を予定しているゴロフキンはこの日、米ロサンゼルス東部ビッグベア(Big Bear)にある練習施設に集まった報道陣の前で怒りの声を上げた。

 クレンブテロールが体内に入ったのは不注意によるものだったとするアルバレスの主張を笑い飛ばし、同選手はドーピング違反者だと言い切るゴロフキンは「この前も言ったが原因はメキシコの肉ではない。彼本人、チーム、そしてプロモーションにすべて聞くべきだ」「カネロ(Canelo、アルバレスの愛称)は不正を働いている。彼らはああいった薬物を使用しているが、みんな何もなかったようなふりをしている」と語った。

 また、アルバレスに疑念を持ったのは、12ラウンドの熱戦の末に引き分けに終わった前回の試合後だというゴロフキンは「私はクリーンなアスリートだ。最初のファイトが終わった後、彼がクリーンではないことを知った」と付け加えた。

 さらに現在35歳の無敗王者は、昨年の軽量直後にアルバレスが何らかの錠剤を口に入れたことについても、相手陣営に説明を求めている。テレビで放送され、ユーチューブ(YouTube)でも再生されている問題の映像では、陣営から手渡された錠剤をアルバレスが水と一緒に飲む様子が映されており、同選手は2016年にも同様の行為に及んでいる姿が見られている。

「彼が錠剤を飲んでいるところを、その目で見てくれ」というゴロフキンは、アルバレスの体に注射の痕があったのを見たとも主張しており、「実際に写真を見て、ドクターに尋ねてみるべきだ。そして、それが何か彼らに説明させればいい。うそ発見器を使えばなおいいね」と続けた。

「そうすれば、もうそこには(原因が)肉なのかフルーツなのか、はたまたチョコレートなのかといったばかげた質問はなくなるだろう」 (c)AFP/Rob Woollard