【3月18日 AFP】ジンバブエの首都ハラレで16日、アルビノ(先天性色素欠乏症)の女性たちによるミスコンテストが行われた。「ビューティー・ビヨンド・ザ・スキン(Beauty Beyond the Skin)」(肌の色を超えた美)と題されたコンテストは、アルビノに対する偏見をなくすとともにアルビノを正しく知ってもらうことを目的にジンバブエで初めて開催された。

 すでにケニアでは同様のコンテストが行われており、アフリカで2番目の開催国となったジンバブエの大会にはアルビノの女性13人が出場。ジンバブエ大学(University of Zimbabwe)で社会福祉を学ぶシセンビソ・ムツクラ(Sithembiso Mutukura)さん(22)が優勝した。

 アルビノとは、先天的にメラニン色素の生合成機能が欠乏しているために皮膚などが白くなる遺伝性疾患がある人たちだ。アフリカの一部の国々では、幸運や富をもたらす呪術の材料にアルビノの人体の一部が用いられている。そのため、アルビノたちが襲われて殺害されたり、金もうけの手段として親族に売り飛ばされたりする例もある。

 ムツクラさんがコンテストに参加したのは、アルビノへの認識を高めたかったからだ。「障害のある人たちはいつも見下されてきました。学校内でさえもです。私はそうした経験をたくさんしてきました。アルビノの人たちには勇気を持って強く生きてほしい」。ムツクラさんは優勝した後のインタビューでAFPにこう語った。

 ムツクラさんは、アルビノや障害者たちは「自分たちの権利をずっと訴え続けなければ」と強調する。「私が優勝したことで障害のある女の子たちを勇気づけられたらと願っています。障害者自身が自分を見下してはいけないんです」

 優勝したムツクラさんには、ジンバブエでは大金となる賞金85ドル(約9000円)と食料品バスケットが贈られた。(c)AFP/Reagan MASHAVAVE