【3月17日 AFP】南アフリカ検察当局は16日、ジェイコブ・ズマ(Jacob Zuma)前大統領を汚職の罪で起訴すると発表した。

 ズマ氏に対しては、戦闘機や巡視艇など総額50億ドル(約5300億円)の兵器購入に際して金銭を受け取った疑いがかけられている。一連の兵器は、英BAEシステムズ(BAE Systems)や仏タレス・グループ(Thales Group)など、欧州の軍需企業5社が製造したものだった。

 南アフリカ国家検察局(NPA)はAFPに対し、タレスも事件をめぐって起訴されると明らかにした。同社は今のところコメントを拒否している。

 ズマ氏に対する罪状は、恐喝1件、汚職2件、マネーロンダリング(資金洗浄)1件、詐欺12件で、いずれも有罪の場合には長期の禁錮刑が科される可能性がある。一方、検察はタレスに対する罪状の公表を拒否している。

 ズマ氏は、大統領任期の大部分を汚職疑惑につきまとわれた。検察は2009年、ズマ氏の大統領就任を前に汚職事件をめぐる同氏への起訴を取り下げたが、裁判所が昨年、この判断を無効とする判決を下したことで、今回の起訴発表につながった。(c)AFP/Maryke VERMAAK, with Gregory WALTON and Susan NJANJI in Johannesburg