【3月15日 AFP】アフガニスタンの旧支配勢力タリバン(Taliban)に捕らえられていた男性が、タリバンのメンバーらが祈りを行っている最中に銃を奪って発砲し、7人を殺害して劇的な脱走に成功していたことが明らかになった。現地当局が15日、明らかにした。

 州治安当局の幹部であるアブドゥル・ラウフ・マスード(Abdul Rauf Masood)氏がAFPに語った話によると、アワル・カーン(Awal Khan)さん(36)と地元の警察官1人が14日、同国東部パクティカ(Paktika)州を車で移動中に拉致された。

 この警察官は殺害された一方で、アワルさんは同州ゴーマル(Gomal)郡にあるタリバンの施設に連行され、数時間監禁された。

 マスード氏によると、アワルさんは手錠をかけられていたものの、午後の祈りの間にタリバンのメンバーのうちの1人から武器を奪って発砲。

 州知事報道官のムハンマド・ラーマン・アヤズ(Mohammad Rahman Ayaz)氏は、「アワル・カーンはタリバンのメンバー全員に銃弾を浴びせ、7人を殺害し18人を負傷させた」と明らかにした。

 タリバンのザビフラ・ムジャヒド(Zabihullah Mujahid)報道官もAFPに対し、2人を拉致し、アワルさんが戦闘員に発砲した事実を認めたものの、犠牲者は3人だったとしている。

 アヤズ氏によると、その後アワルさんはタリバンが所有するトラックで逃走したという。(c)AFP