【3月13日 CNS】中国のコワーキングスペースを運営するユニコーン企業の優客工場(UCOMMUNE)が9日、同業の無界空間(Woo Space)と正式に合併すると発表した。優客工場によると、合併後の企業価値は110億元(約1854億円)に達し、中国最大のコワーキングスペース企業となる。

 コワーキングスペースは中国で毎年30%の速度で成長しており、2019年には中国での総面積が5100万平方メートルに達する見込み。2030年にはオフィスの30%がコワーキングスペーススタイルになるとの予測もある。

 今後5年でコワーキングスペース業界は急成長期を迎える。「プラットフォームエコノミー」や「シェアリングエコノミー」の発展は、次世代経済を形成する上で重要な要素になるだろう。

 優客工場と無界空間の合併後、会員数は計20万人を超える。2社の経営は、セコイアキャピタル中国(Sequoia Capital China)、真格基金(ZhenFund)、青山資本(Cyanhill Capital)といった中国の投資家に支えられている。

 無界空間のエンジェル投資家で青山資本創設者の張野(Zhang Ye)氏は、「『富める者がさらに豊かになる』マタイ効果がコワーキングスペース業界でも顕著になってきた」と話した。

 優客工場によると、同社は2017年12月時点で、世界35都市の120か所でコワーキングスペースを運営している。海外展開も積極的に進め、ロサンゼルス、ニューヨーク、台北、香港、シンガポール、ジャカルタに進出している。

 シェアリングエコノミーの成長や顧客のニーズと、中国の次世代経済の成長、政策支援が結びつき、コワーキングスペース市場は今後の成長が期待できる。(c)CNS/JCM/AFPBB News