【3月13日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は12日、大リーグ(MLB)の2017年シーズンで優勝を果たしたヒューストン・アストロズ(Houston Astros)の表敬訪問を受け、優れた王者であることを示したそのチーム力を称賛した。

 地元ヒューストンがハリケーン「ハービー(Harvey)」による大きな被害を受けるなか、アストロズはロサンゼルス・ドジャース(Los Angeles Dodgers)とのワールドシリーズ(7回戦制)をシリーズ成績4勝3敗で制し、チーム史上初のタイトルを獲得した。

 ホワイトハウス(White House)のイーストルーム(East Room)で行われた30分間のセレモニーで、トランプ大統領は「ヒューストン・アストロズのすべての選手と経営陣に対し、フィールド内外で真の王者としての姿を示したことに感謝したい」と述べた。

「あなたたちは、偉大さの意味を示す良き模範だ。それは、きょうここにいる選手たちの手柄にほかならない。ハリケーン・ハービーの壊滅的な被害に遭いながら、それを乗り越えて優勝したことが何よりの証拠であり、まさにヒューストン・ストロング(Houston Strong)であることを示した」

 米プロスポーツの優勝チームがホワイトハウスを訪問するのは、ここ数十年来の伝統行事となっている。しかし、トランプ氏が大統領執務室(Oval Office)に入ってからは、一部のスポーツチームが同氏と対立し、優勝しても表敬訪問を辞退する事態に発展している。

 特に最近のケースとしては、昨年プロバスケットボール協会(NBA)のゴールデンステイト・ウォリアーズ(Golden State Warriors)が表敬訪問を辞退すると示唆し、これを受けて大統領が招待を取り消すという騒動が起きた。ウォリアーズはホワイトハウスへ行く代わりにワシントンD.C.の学校を訪問して子どもたちと時間を過ごした。

 アストロズの今回の表敬訪問では、プエルトリコ出身のカルロス・コレア(Carlos Correa)に加えてケン・ジャイルズ(Ken Giles)投手が欠席したものの、チームは地元紙ヒューストン・クロニクル(Houston Chronicle)に対して、家庭の用事と重なったためと説明した。

 一方、アストロズのA.J.ヒンチ(A.J.Hinch)監督は、チームの多様性が優勝の一因になったと強調し、「それがこのチームの性質であり、ヒューストンの人々がとても誇りにしているものだ」と述べた。

「多様性――それは、われわれがあらゆる人種であるということだ。体形や身長も違えば、母国も生活環境も違う。ドラフト順位も高い人と低い人がいるし、ドラフト外の選手もいる。終盤の補強が功を奏した。一致団結したことがチームの神髄となった」(c)AFP