【3月7日 AFP】フランス・パリで6日、腕のないギリシャ女神の像「ミロのビーナス(Venus de Milo)」のレプリカに、3Dプリンターで製作した義手2本が贈られた。

 障害者支援の国際NGO「ハンディキャップ・インターナショナル(Handicap International)」が行っている3Dプリンター製義肢の使用促進キャンペーン「#BodyCantWait」(体は待てない)の一環。

 本物のミロのビーナス像を展示するルーブル美術館(Louvre Museum)前の地下鉄ルーブル(Louvre)駅に立つ、義手を装着されたレプリカは左手にリンゴを持っている。さらに、チュイルリー公園(Tuileries Garden)内にあるアレクサンドロス大王の像などパリ市内にある他の像にも義肢が装着されている。

 同キャンペーンではこれまでに、トーゴ、シリア、マダガスカルで計19人に3Dプリンター製の義肢を配布した。まもなくインドでも100人以上に義肢を提供する予定となっている。

 同NGOによれば、世界中で義肢を必要としている人口はおよそ1億人。樹脂を材料にした3Dプリンター製の義肢は従来の義肢よりも短時間で製作できるが通常、さらに高い費用がかかる。(c)AFP