【3月2日 AFP】交流サイト(SNS)最大手フェイスブック(Facebook)は1日、旧石器時代の傑作とされる彫像「ウィレンドルフのビーナス(Venus of Willendorf)」の画像を検閲によりサイト上から削除したことについて謝罪した。

 フェイスブックの広報担当者はAFPに対し、「弊社の広告ポリシーでは、裸体や裸体を示唆するものを許容していないが、彫像には例外が設けられている。そのため、この画像は承認されるべきだった」と説明。「この間違いについて謝罪する。広告主には問題の広告を承認すると伝えた」と述べた。

 この彫像は、およそ3万年前に制作された高さ11センチの小さな裸婦像で、オーストリアのウィレンドルフで20世紀初頭に発見された。今回の騒動のきっかけは、昨年12月、イタリアの芸術活動家ラウラ・ギアンダ(Laura Ghianda)氏がフェイスブック上に同像の画像を投稿し、話題を呼んだことだった。

 画像が検閲で削除された後、ギアンダ氏は「この像は『危険なポルノ』ではない。現代の主知主義と人類の文化に対する戦いは許容されない」と反発。同像を展示するウィーン自然史博物館(NHM Vienna)も声明で検閲を批判していた。

 フェイスブックは、サイト上での特定コンテンツの投稿禁止について、たびたび批判を受けている。(c)AFP