■「4月初旬に新たな緊張期」との見方も

 国民大学校(Kookmin University)のアンドレイ・ランコフ(Andrei Lankov)教授は与正氏について、「メッセージを伝達するのにこれ以上ない人物であり、まさにそれを成し遂げた」と評している。

 同氏が南北首脳会談を視野に文大統領を北朝鮮に招待し、北朝鮮の狙い通りに好印象を与えたことに言及し、北側は「優れた外交官であり、非常に理性的。中には冷徹で奸知(かんち)にたける人物もおり、十中八九成功する」とランコフ教授は分析している。

 一方で同教授は、核となる問題は実は南北間ではなく、北朝鮮と米国の間にあると指摘。両国が「最重要課題」で譲歩する気がなく根幹が不変である以上、「短期的な緊張緩和にすぎず、新たな悪化、新たな緊張期が続くのは必至。それも程なく、恐らくは4月初旬にも起こり得るだろう」と予言している。(c)AFP/Sunghee Hwang