【2月23日 AFP】平昌冬季五輪は22日、アルペンスキー女子複合が行われ、米国のリンゼイ・ボン(Lindsey Vonn)はメダルを逃し、自身4度目の五輪を悔しい結果で終えたが、W杯での最多勝記録を更新するまでは現役を続行すると誓った。

 17歳で迎えた2002年のソルトレークシティー大会で五輪デビューを飾ると、2006年のトリノ大会にも出場し、4年後のバンクーバー冬季五輪では滑降で金、スーパー大回転で銅メダルに輝いたボンだが、前回のソチ冬季五輪は故障で欠場した。

 数々のけがとの闘いを経て、期待を胸に臨んだ今大会では、滑降で銅メダル、スーパー大回転では6位入賞を果たしたが、この日の複合では後半の回転をフィニッシュできず、金メダルはスイスのミシェル・ギザン(Michelle Gisin)に譲った。

 世界で最も知名度のあるスポーツ選手の一人として、人気以上のものをゲレンデにもたらしてきた33歳のボンは、「とにかく寂しい」「私はレーサーだからレースが好きだし、その最高峰である五輪はなおさらね。まったく異なる経験を得られる場所だし、恋しくなると思う」と語った。

 さらに、2022年に行われる北京大会に出場する可能性は99.9パーセントの確率でないと言い切るボンは、「まだ続けることができて、あと4年はメダル候補としてレースに出るって言いたいけど、実際のところ、そういう状態ではない」「ここまで最高の競技人生を送れている。たくさんの素晴らしい思い出ができた。年をとると、人生や経験に昔とは違った感謝の気持ちが出てくる」と話した。

 それでも、インゲマル・ステンマルク(Ingemar Stenmark)氏が持つW杯の最多勝利記録86まであと5勝に迫るボンは、「その記録を手にするまで辞めるつもりはない。それは確か。どれだけ痛みを抱えていてもね」「でも、あと1シーズンで達成したいと願っている。それ以上続けるのは難しいと思うから」と付け加えた。(c)AFP/Luke PHILLIPS