【2月20日 AFP】イングランドFAカップ(FA Cup 2017-18)は19日、5回戦の試合が行われ、プレミアリーグで首位に立つマンチェスター・シティ(Manchester City)は、3部のウィガン(Wigan Athletic)に0-1でまさかの敗戦。試合後には相手ファンと口論になったシティのセルヒオ・アグエロ(Sergio Aguero)が自分の身を守らなければならなくなる事態に直面するなど、イングランドサッカー協会(FA)が調査に乗り出す可能性が浮上している。

 ジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)監督が率いるシティは、後半にウィガンのウィル・グリッグ(Will Grigg)に決勝点を奪われた。その後、試合終了のホイッスルが鳴ると、ウィガンのサポーターがDWスタジアム(DW Stadium)のピッチになだれ込み、DFシャイ・ダンクリー(Chey Dunkley)と握手をしていたアグエロが怒りをあらわにして一部のファンと激しい口論になった。

 言い争いが激化して自分の身を守らなければならなくなったアグエロは、シティのスタッフに先導されながらフィールドを後にして無事にロッカールームに戻った。トラブルはこれだけでは終わらず、ウィガンのファンが相手サポーターに暴言を吐くと、シティファンも報復としてスタジアムの広告掲示板を破壊し始めた。警察もシティのサポーターと数分間にわたりもみ合いになったとされている。

 この事態にウィガンのポール・クック(Paul Cook)監督は「良くないことだ。こんな事件は見たことがなく、コメントできない。しかし、選手の安全が誰よりも最優先だ」と語った。

 シティが自らウィガンに連絡を取り、試合終了後の選手の警備体制に不備があったことに対する返答を要求するとしている一方で、FAとしても調査に乗り出す可能性がある。FAは問題の映像に加え、この試合を担当したアンソニー・テイラー(Anthony Taylor)主審の報告書を確認した上で両クラブに連絡を取り、処分するか判断を下すとしている。

 この日は試合中にも問題が起きており、前半終了間際にファビアン・デルフ(Fabian Delph)がウィガンのマックス・パワー(Max Power)にファウルを犯した際、テイラー主審はイエローカードを示してからレッドカードに変更し、シティは10人での戦いを余儀なくされた。

 デルフは25日に行われるフットボールリーグカップ(England Football League Cup 2017-18)決勝のアーセナル(Arsenal)戦に出場できなくなり、シティ側はこの判定に激怒。アグエロがウィガンベンチと口論になったほか、ハーフタイムの通路ではグアルディオラ監督がクック監督と激しい口論となって引き離されるという場面があった。