【2月8日 AFP】フィギュアスケート男子のネイサン・チェン(Nathan Chen、米国)は、平昌冬季五輪で羽生結弦(Yuzuru Hanyu)から金メダルを奪取するために、フリースケーティング(FS)では最大計5本の4回転ジャンプに挑戦する可能性を示唆した。

 約4分半のフリースケーティングで5本の4回転を史上初めて成功させるなど、高難度のジャンプを武器とする18歳は、五輪連覇を目指す羽生に立ちはだかる最大のライバルとして頭角を現しており、負傷を抱えている羽生やライバル勢のファン以外は、チェンがその大胆不敵な快挙を韓国で再現することに期待している。

 会場となる江陵アイスアリーナ(Gangneung Ice Arena)で最初の練習に臨んだチェンは7日、「氷の感触は最高だ」と笑顔をみせると、来週行われる本番を思い浮かべながら、「ショートプログラム(SP)では、やはり2本の4回転でいく。フリーについては、おそらく4本か5本になるだろう。練習の状況次第だ。成功の確率と自分の感触で決める」とコメントした。

 中国移民の両親を持ち、現在は米カリフォルニア州ロングビーチ(Long Beach)に住む高校生のチェンは、羽生を筆頭に、宇野昌磨(Shoma Uno)やハビエル・フェルナンデス(Javier Fernandez、スペイン)ら優勝候補の一人に挙げられている自身の立場に関して、「正直なところ、そのことは考えないようにしているし、特に気にしていない」と語った。

「最終的には、自分がやってきたことを誇れるような大会にしたい。それが今の自分の目標だ。まだ調整する時間はあるが、現在のところ全体的には良い感触だ」 (c)AFP/Nick REEVES