【2月4日 AFP】パレスチナ解放機構(PLO)首脳部は3日、イスラエルの国家承認を凍結することを検討する委員会を設置すると発表した。国家承認の即時凍結にまでは踏み込んでいない。

 PLOは1988年にイスラエルを国家として承認した。これを凍結することは、穏健派のパレスチナ首脳部とイスラエルとの長年にわたる関係や双方の安全保障面での協力を脅かす恐れがあり、米政権が昨年12月にエルサレム(Jerusalem)をイスラエルの首都と認定したことで既に崩壊寸前となっている二国家共存による解決案へのとどめの一撃にもなりかねないとみられている。

 PLOの執行委員会は3日、PLOの中央評議会が先月イスラエルの承認凍結を求めた後としては初めて会議を開き、3時間にわたる協議の末にイスラエルの国家承認凍結について検討する委員会を設置するとの声明を発表した。

 執行委員会は3日、PLOのマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長に「ただちに政治、行政、経済、安全保障の面におけるイスラエル占領政府との合意の解消に向けた計画の準備に取り掛かる」よう求めた。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領がエルサレムをイスラエルの首都と認定して以降、PLO指導部の米政権へのいら立ちは激しさを増している。(c)AFP