【2月17日 AFP】平昌冬季五輪は17日、フィギュアスケートの男子シングル・フリースケーティング(FS)が行われ、羽生結弦(Yuzuru Hanyu)が合計317.85点で2大会連続の金メダルを獲得した。

 羽生は、1948年大会と1952年大会を制したディック・バトン(Dick Button)氏以来となる連覇を達成し、現代の「氷上のプリンス」としての地位を確固たるものにした。

 宇野昌磨(Shoma Uno)が合計306.90点で羽生に続いて銀メダルを獲得し、日本勢がワンツーを飾った。同305.24点でハビエル・フェルナンデス(Javier Fernandez、スペイン)が銅メダルを手にしている。

 羽生はNHKのインタビューで、「たくさんの方々がサポートして下さって、まず滑ることができたのでほっとしています」と語ると、「右足が頑張ってくれたなと。けがのせいで練習できなかったことも含めて、たくさんの方に心配をかけたと思います。そういった意味で今まで以上の強い応援があったと思いますし、恵まれていたなと思います。最終的に集中して飛びたかったジャンプは飛べたので、とにかく良かったと思います」と続けた。

 4回転サルコーと4回転トーループで幕を開けたFSはまったく穴のない演技とはいかなかったが、演技後に羽生は「くまのプーさん(Winnie-the-Pooh)」のぬいぐるみを投げ込むファンに頭を下げた。

 キスアンドクライでは、今度はコーチに向けてお辞儀。スピーカーからは206.17点というFSのスコアが響いた。その後、まず6度の欧州制覇を誇るフェルナンデス、そして宇野が見事な滑りをみせたものの、リンク上の王を倒すことはできなかった。

 感極まった様子の羽生が獲得した日本勢通算3度目のフィギュアスケートでのタイトルは、冬季五輪通算1000枚目の金メダルとなった。

 一方、3位のフェルナンデスは良い形で自身最後の五輪を締めくくった。スペイン勢のフィギュアスケートでのメダル獲得は、史上初めてとなっている。(c)AFP/Nick REEVES