【2月2日 東方新報】フランスの小売り大手カルフール(Carrefour)は、テンセント(Tencent)と中国スーパーマーケット大手の永輝超市(Yonghui Superstores)がカルフール中国に対し投資することで合意したと発表した。カルフールの世界での小売の経験とテンセントの科学技術、生鮮業界に特化した永輝の蓄積を生かす。投資後も、カルフール中国の筆頭株主はカルフールとなる。

 カルフールとテンセントはさらに、中国国内での業務展開における提携を結んだ。カルフールはこの提携を通してオンラインでの知名度の向上と、オンライン(インターネット販売)とオフライン(実店舗)両方の販売量の引き上げを目指すほか、テンセントのハイテク技術と専門知識を活用した新たなスマート小売システムを開発する。カルフールの強みは、広範囲に展開している実体店舗であり、テンセントと永輝は実体店舗での支払いシステムのさらなる普及を狙う。

 数年前からカルフールの営業成績は芳しくなく、売り上げが伸び悩んでいた。カルフールのライバルであるオーシャン(AuchanRetail SA)と大潤発(RT-Mart)は、アリババ(Alibaba)と提携している。業界関係者は、カルフールもアリババの提携相手として視野に入っているとみていた。

 今回テンセントがカルフールと手を組んだことで、小売市場はアリババとテンセントの2大勢力が明白になった。(c)東方新報/AFPBB News