【2月1日 AFP】反移民・反イスラムを掲げるドイツの極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」の元幹部、アルトゥル・ワーグナー(Arthur Wagner)氏(48)がイスラム教に改宗し、その理由が同性婚を容認したプロテスタント教会の「モラルの低下」に抗議するためだと明らかにした。

 最近までブランデンブルク(Brandenburg)州の党メンバーだったワーグナー氏は1月31日付の大衆紙ビルト(Bild)のインタビューで、プロテスタントの教会が同性婚を容認し、「ゲイ・プライド(Gay Pride)」のパレードに教会の聖職者らが参加したことが改宗理由の一つだと明かした。

 ワーグナー氏は、同性婚を容認した教会が「もはや私の価値観を反映していない」と述べた上、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)の人びとが集まる毎年恒例のイベント「クリストファー・ストリート・デー(Christopher Street Day)」についても、「その場に子どもたちもいるのに、教会は牧師の参加を支持している。受け入れられないことだ」と非難した。

 ワーグナー氏は昨年10月に改宗したものの、公表したのは党の幹部を辞任した先週のことだった。ただ、党にはとどまるという。

 公表後、ワーグナー氏は何度か脅迫を受けたといい、ある人には「爆弾を作り始める前にドイツを去れ」と言われたという。(c)AFP