「大自然の前に人間はちっぽけで無力」 日本人客を助けた後、自らも遭難した中国人スキーヤー
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救助隊が、李さんたち二人にもロープで引き上げようと声を掛けてきたが、自分たちは経験があるから自力でコースに戻れると思って断り、林の中を滑り出した。だが、長いこと林の中を滑っても傾斜は険しくなるばかりで、一向にコースに戻れなかった。視力と体力の疲労がピークに達した時、注意力が散漫になり、二人ははぐれてしまった。楊さんを見失った後、李さんは自分が迷ってしまったことを悟った。
午後5時を過ぎると辺りは暗くなり、雪もちらつき始めていた。李さんは、木のくぼみを見つけ、そこで休むことにした。「とにかく耐えるしかなかった」。くぼみは直径1メートルほどしかなく、その中でうずくまり、2時間おきにくぼみから出て30分ぐらい体を動かして温めた。体力を温存しておくことも意識しながら6回ほど木のくぼみを出たり入ったりして、「気の遠くなるような11時間」を過ごした。
翌朝、空が明るくなるのを待って、山を登り始めた。1時間ほど登ると、やっと携帯電話の電波にもつながり、徹夜で連絡を待っていた仲間と連絡が付き、GPS機能を使って居場所を伝えた。間もなく長野県警がヘリで救助に来て、李さんは救助された。行方不明になってから、21時間が経過していた。
李さんは、「たくさんの人のおかげで無事に帰って来られて、深く感謝するとともに、教訓としたい。大自然の前で、人間なんてちっぽけで無力なものだと痛感した。もしもそういった場面に陥った場合は、生きる希望を捨てないで、自分を守る有効な方法を考えなければいけないと学んだ」と話した。(c)東方新報/AFPBB News
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