【1月28日 AFP】チェコで26、27両日行われた大統領選決選投票で、現職で親ロシア派のミロシュ・ゼマン(Milos Zeman)氏(73)が、親欧州連合(EU)のリベラル派イジ・ドラホシュ(Jiri Drahos)氏(68)を僅差で破り再選された。接戦となった今回の決戦投票では、チェコ国内の深い分断が浮き彫りになった。

 決選投票ではポピュリストで元共産主義者のゼマン氏が全投票数の51.55%、ドラホシュ氏が48.44%を獲得。開票数99.32%の時点でチェコ・テレビ(Czech Television)がゼマン氏の当選を正式結果として報道した。

 チェコの政治アナリスト、イジ・ペヘ(Jiri Pehe)氏はAFPに対し、今回の大統領選結果はチェコ社会の「非常に深い二極化」を反映していると述べ、欧州の他国や米国と同様に、社会が地方と都市、ポピュリストとリベラルの間で「真っ二つに分かれている」と指摘した。

 首相経験もある左派ゼマン氏が、相対的に教育水準が低く、貧しい、地方の有権者に支持される一方、元チェコ科学アカデミー総裁で政治経験の浅いドラホシュ氏は、より裕福で、教育水準の高い、都市の有権者から支持を受けた。(c)AFP/Jan MARCHAL and Jan Flemr