【1月23日 AFP】アフガニスタンの首都カブールの高級ホテルで20日夜に襲撃事件が起き少なくとも22人が死亡した事件で、犯行に及んだ反政府武装勢力タリバン(Taliban)の戦闘員らが外国人宿泊客を狙って客室を探し回っていたことがわかった。目撃者や治安当局が22日、明らかにした。

 カラシニコフ銃と爆弾を付けたベストで武装した集団は、カブール市街を見渡せる場所に位置する高級ホテル「インターコンチネンタル・カブール(Intercontinental Kabul)」で、12時間以上にわたって襲撃を行った。武装集団がどのように警備網を破ったのか、当局は依然捜査を続けている。

 武装集団が銃を乱射し、6階建ての建物の各所に放火し始めるなか、宿泊客らは柱の影や客室内に隠れたという。シーツを使ってバルコニーから外へ逃げようとした人もいた。

 ホテルの従業員の20歳の男性は搬送先の病院でAFPの取材に応じ、銃撃犯らが「外国人を殺せ!」と叫んでいたと語った。犯人らは客室を順番に回って短剣でドアの鍵をこじ開け、中にいた人々を殺害していたという。

 別の目撃者は、犯人らが宿泊客の首を切断したのを見たと語った。

 当局は、少なくとも14人の外国人が殺害されたと発表している。当局筋はAFPに対し、「武装集団はアフガニスタン人を殺害しようとしなかった。彼らの武器や銃弾は外国人を狙うためのものだった」と述べた。

 武装集団は6人で、ノルウェー部隊の支援を受けたアフガン治安部隊との銃撃戦の末、21日までに全員が殺害された。(c)AFP