【1月22日 AFP】ギリシャ北部テッサロニキ(Thessaloniki)で21日、マケドニアの国名に抗議する大規模なデモが行われ、警察によると9万人が参加した。マケドニアという国名をめぐっては、ギリシャ古来の名だとするギリシャが反発し長らく両国の懸案となってきたが、ここへきて解決に向けた動きが出ていた。

 ギリシャ北部にもマケドニアという地方があり、テッサロニキはその中心都市。同地方はアレキサンダー大王(Alexander the Great)の古代マケドニア王国の本拠地としてギリシャ人の誇りの源泉となっており、ギリシャ側はマケドニアの国名は同地方への領有権主張を示すものだと反発してきた。

 この日のデモは聖職者や極右勢力の指導者、国内のユダヤ人団体が呼び掛けたもので、主催者側は少なくとも40万人が参加したと主張している。

 ギリシャとマケドニアは先週、マケドニアが旧ユーゴスラビアから独立した1991年以来続く論争を終わらせるため、国連(UN)の場で協議を開始していた。論争はマケドニアの欧州連合(EU)と北大西洋条約機構(NATO)加盟の障害となっている。(c)AFP/Vassilis KYRIAKOULIS with Katerina NIKOLOPOULOU in Athens