【1月21日 AFP】英国のEU離脱(ブレグジット、Brexit)決定で下落したポンド相場の影響が、英国中で愛されている定番ビスケットにまで及んだようだ。19日、マクビティ(McVitie's)のダイジェスティブビスケットが減量されると発表されたのだ。ポンド安により原材料の輸入コストが上昇したため、今月中にも1パックの内容量を現在の500グラムから400グラムに減らすという。

 マクビティブランドを保有するプラディス(Pladis)の英国・アイルランド部門マネジングディレクター、ニック・バンカー(Nick Bunker)氏は「原材料費の値上がりに加え為替レートも変動し、わが社の製品を製造するにはよりコストがかかることになった」と述べ、「昨今の困難な時期」に変化はやむを得ないことだと語った。

 英ポンドの対ユーロ、対ドル相場は、2016年の国民投票で英国の欧州連合(EU)離脱が決まって以来、急落している。

 マクビティのダイジェスティブビスケットは英国の家庭には欠かせない定番のビスケットで、ミルクティーに浸して食されたりもする。また英国だけでなく世界各国でも販売されている。

 マクビティビスケットの減量化について同社広報は、EU離脱といったある特定の出来事の結果ではなく「市場環境の変化や原材料費の高騰」に対応するものだとしているが、英紙タイムズ(The Times)は「ブレグジット後の世界におけるコスト高の影響から何ものも逃れられないようだ」と皮肉っている。(c)AFP