【1月20日 AFP】中国北西部・甘粛(Gansu)省広河(Guanghe)県の当局が、児童や生徒が冬休み中にモスクに立ち入ることを禁止した。国営メディアが19日、報じた。中国では信教の自由に対する規制の強化が相次いでいる。

 国営英字紙・環球時報(Global Times)によると、この禁止令の通知は広河県内のすべての幼稚園、小学校、中学校、高校に送られた。

 通知は「学校は児童・生徒に対し、冬休み中に宗教的な場所に立ち入って活動に参加したり、聖典の学校に行ったり、宗教的な場所で聖典の朗誦を学んだりすることを禁止しなければならない」としている。「あらゆる段階・種類の学校は思想政治教育をさらに徹底し、児童・生徒とその保護者に対する宣伝活動を強化しなければならない」

 この通知は広河県の宣伝部が出したもので、環球時報が確認した。なぜ禁止期間を冬休みに限っているのかは明らかにされていない。

 広河県のウェブサイトによると、住民25万7000人の約98%が少数民族で、そのほとんどはイスラム教徒の回族(Hui)と東郷族(Dongxiang)だという。

 広河県が位置する臨夏回族自治州(Linxia Hui Autonomous Prefecture)の教育局はAFPの取材に対し、この件については知らないと回答した。一方、広河県の宣伝部はAFPの取材電話を切った。(c)AFP