■電力消費以外の要因も

 日々安価になり、より多くの機能を備えたモデルや、新しいキッチンの配色に合う製品など、次々と買い替えたくなる気持ちも抑えるべきだろう。

 ガジェゴ・シュミット氏によると、英国でリサイクルに出された電子レンジ100台を調べた別の研究チームの報告によると、半数がまだ正常に機能し、残りの多くも容易に修理できるものばかりだったことが分かったという。欧州では2005年、廃棄処分された電子レンジから出たごみが約18万4000トンに上った。

 小型家電製品のライフサイクルを考慮すると、全CO2排出量における電気使用の割合は約67%にすぎない。これ以外では、製造に関連する排出量が約25%で、部品の原料に関連するのが約6%、リサイクル関連が約1%となっている。このように、トースター、電子レンジ、ドライヤーなどの機器によって生じるCO2汚染は、電源プラグを壁のコンセントに差し込むことによってのみ発生するわけだけではないと、論文は指摘する。

 こうしたデータから見えてくるのは、「製造、輸送、耐用年数を経た廃棄物の管理などの各分野において改善の余地があるということだ」とガジェゴ・シュミット氏は話した。(c)AFP/Marlowe HOOD