【1月18日 AFP】米ドナルド・トランプ(Donald Trump)政権で首席戦略官・上級顧問を務めたスティーブ・バノン(Steve Bannon)氏は16日、2016年大統領選でトランプ陣営がロシアと共謀関係にあったとの疑惑をめぐる下院情報特別委員会(House Intelligence Committee)の非公開会合で、ホワイトハウス(White House)からのかん口令を理由に質問への回答を拒否した。

 バノン氏が同疑惑の調査に関連し証言に臨んだのは、今回が初めて。米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)などの報道によると、バノン氏は同疑惑を捜査しているロバート・モラー(Robert Mueller)特別検察官から大陪審へも召喚されており、証言は今後も続く見込みだ。

 下院情報特別委員会の会合でバノン氏は、情報の一般公開を拒否できる「大統領特権」を理由に多くの質問に対して回答を拒否した。バノン氏は自らの意思で会合に出席していたが、報道によれば、委員会は結局、回答拒否を理由に同氏を召喚する形を取った。

 だが同委員会委員のアダム・シフ(Adam Schiff)下院議員(民主党)によれば、バノン氏はホワイトハウスの判断を仰いだ上で、再び回答を拒否した。シフ議員は、強制的な手続きか、自主的な出席かを問わず、同氏に「事実上のかん口令」が課されていたと述べた。(c)AFP