【1月17日 AFP】インドネシア最東部のパプア(Papua)州で、栄養失調とはしかにより、ここ数か月で少なくとも69人の幼児が死亡していることが分かった。軍の報道官が16日、明らかにした。

 パプア州は隣国パプアニューギニアと領土を二分しているニューギニア(New Guinea)島の西側に位置しているが、同州の遠隔地アスマット(Asmat)で幼児の死亡が相次いでいる。

 インドネシアのジョコ・ウィドド(Joko Widodo)大統領は2014年に同島のインフラ強化を打ち出したが、ムハンマド・アイディ(Muhammad Aidi)軍報道官によると、アスマット周辺は医師不足が深刻だという。

 同報道官は地元当局から幼児死亡の報告を繰り返し受けていることを認めた上で「栄養失調が食糧不足によるものなのか、健康な食事に関する親の知識不足によるものなのか、はっきりしていない」と語った。

 同氏によると軍は対応策として医療チームを派遣し、さらに住民に医薬品、ワクチン、医療機器、栄養食品などを届ける補助スタッフも送ったという。

 およそ12万9000人が暮らすアスマットは川が縦横に流れる湿地で、現地へ向かうには州都ジャヤプラ(Jayapura)から飛行機に乗り、その後ヘリコプターとボートを利用する必要があるという。(c)AFP