【1月16日 AFP】(更新)ミャンマー政府軍の弾圧から逃れるため、イスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)が隣国バングラデシュに一斉避難している問題をめぐり、ミャンマーおよびバングラデシュの両国は、ロヒンギャの帰還を「2年以内」に完了させることで合意した。バングラデシュ政府が16日、明らかにした。帰還に向けて明確な期限が設けられたのは始めて。

 バングラデシュ政府の声明によると、ミャンマーの首都ネピドーで今週、「(ロヒンギャの)帰還は開始から2年以内に完了することが望ましい」とする合意が交わされたという。

 帰還の対象となるのは、2016年10月にミャンマー西部ラカイン(Rakhine)州でロヒンギャの武装集団が国境検問所を最初に襲撃したことを受けて起きた、2度にわたる大規模な暴力行為から国を逃れた人々。それ以前からバングラデシュに居住している、国連(UN)の推定で20万人とされるロヒンギャ難民は含まれない。

 バングラデシュの駐ミャンマー大使はAFPに対し、「数日中に手続きを開始することができる」と述べたが、来週中に帰還を開始するとのミャンマー側の主張は「不可能」との見方を示した。

 一方で、バングラデシュの難民キャンプに身を寄せるロヒンギャの多くは、殺人やレイプ、自宅への放火から逃れてきたラカイン州に戻ることには消極的だ。(c)AFP