【1月16日 AFP】米体操女子の五輪女王シモーネ・バイルス(Simone Biles、20)が15日、先月に児童ポルノ所持の罪で禁錮60年を言い渡された米国体操連盟(USA Gymnastics)の元チームドクター、ラリー・ナサール(Larry Nassar)被告から性的虐待を受けていたことを公表した。

 バイルスはツイッター(Twitter)に投稿した声明文で、同被告のスキャンダルが浮上して以来、自身の被害を公表するべきかどうか葛藤(かっとう)してきたと説明。

「私は大半の人から、ハッピーでよく笑う元気な女の子だと思われています。でも最近は心が少しくじけていて、頭の中の叫び声を黙らせようとすればすれほど、それが大きくなっています。自分の体験を語ることを恐れるのはもうやめました。私もラリー・ナサールに性的虐待を受けた大勢のサバイバー(苦難を生き延びた人)の一人です」と述べている。

 ナサール被告は、これまで100人以上の少女らに性的暴行をはたらいたとされており、バイルスと共に五輪に出場したアレクサンドラ・レイズマン(Alexandra Raisman)やマッケイラ・マロニー(McKayla Maroney)、ガブリエル・ダグラス(Gabrielle Douglas)も被害を名乗り出ている。

 ナサール被告は児童ポルノ所持問題とは別の裁判で、複数の性的暴行に及んだ事実を認めており、米ミシガン州で今週行われる量刑言い渡しで終身刑を言い渡される可能性がある。(c)AFP