王君の父、王剛奎(Wang Gangkui)さんは、昆明市で出稼ぎをして1年中家を空けている。毎日砂を運び、1か月の賃金は約3000元(約5万1638円)。息子の写真がインターネットで有名になり、たくさんの人が援助を申し出たが、「息子には、労せずして利益を得ることを覚えないでほしい。一生懸命勉強して、自分の力で未来を切り開いてほしい」との思いから断った。

 髪の毛が霜で真っ白になった息子の写真を見た時、剛奎さんは心が痛くなり、その日のうちに家に帰ったという。子どもたちと一緒にいてやりたいが、家を建てたばかりで借金もあり、出稼ぎなしでは生活が成り立たない。

 王君が通う小学校は全校生徒167人で、そのほとんどが「留守児童」だ。学校に宿舎がないため、最も家が遠い児童は片道2時間の道のりを通学している。

 王君の写真が話題になり、学校には10万元(約172万1279円)の寄付が集まった。また、厚手の洋服144着と、暖房設備を寄付した会社もあった。

 昭通市政府の公式サイトによると、同市の貧困家庭の小中学生は13万8700人で、そのうち学校に通っている子どもは半数以下で46.79%という。(c)東方新報/AFPBB News