【1月15日 AFP】14日に行われた17-18フランス・リーグ1のナント(FC Nantes)対パリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)の試合で、トニー・シャプロン(Tony Chapron)主審がたまたま自身ともつれあったナントの選手に蹴りを入れ、退場処分にするという暴挙に及んだ。

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 問題の場面はPSGが1点リードして迎えた試合終盤に起きた。PSGのカウンターの場面で、シャプロン主審は自陣へ戻るナントのCBディエゴ・カルロス(Diego Carlos)と接触して転倒。すると主審は倒れたままカルロスに足払いを見舞うと、さらに同選手にこの試合2枚目のイエローカードを突き付け、観客とテレビの前のファンをあぜんとさせた。試合はPSGが1-0で勝利している。

 ナントのヴァルダマー・キタ(Waldemar Kita)会長は、シャプロン主審が「蹴る意思はなく、背後から押されたように感じた」と言っていたと明かし、「まるでジョークだ。各方面からメールがたくさん来ている。あの審判はジョークだとね。しゃべり過ぎたら私が倫理委員会に呼ばれてしまう。われわれは何かを言う立場にない」とコメントした。

 よく見える位置から問題の場面を目撃していたナントのヴァロンタン・ロンジェ(Valentin Rongier)は、主審に長期の謹慎処分を科すべきだと主張し、「本人は滑ったと言っていたが、彼が蹴ったことはわかっている。主審がとても大変なことは理解している。だけど定期的に審判にも疑問の目を向けるべきだ。選手がああいうことをすれば10試合の出場停止処分が科される」と語った。

 元イングランド代表のギャリー・リネカー(Gary Lineker)氏や元レアル・マドリード(Real Madrid)の守護神イケル・カシージャス(Iker Casillas)も今回の件に反応し、カシージャスはツイッター(Twitter)に「善良な人間なら間違いなく謝罪すべき事態。自分から蹴りにいっていた。僕からすれば暴行でレッド。最低でも3試合停止だ!」と投稿した。(c)AFP