【1月13日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領がアフリカ諸国とハイチ、エルサルバドルを「肥だめ」国家と呼んだとされる発言から一夜明けた13日、各国から怒りの声が上がった。国連(UN)も、トランプ氏の発言は「人種差別」だと非難している。

 トランプ大統領は13日早朝のツイッター(Twitter)投稿で、この発言はなかったと否定したが、民主党のディック・ダービン(Dick Durbin)上院議員は、移民法改正において繊細な打開策を話し合う会議の最中、同大統領が繰り返し「不快で人種差別的な」発言をしたと主張している。

 トランプ氏の発言について、ハイチ政府は「人種差別的」であり、「憤慨し、衝撃を受けている」と表明。アフリカ55か国で構成されるアフリカ連合(African Union)も、「明確な」人種差別だと批判した。またエルサルバドルは、トランプ氏の発言は「ひどい」中傷であると非難した。ボツワナは駐ボツワナ米国大使を呼んで抗議した。

 国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)のルパート・コルビル(Rupert Colville)報道官はトランプ氏の発言について、「衝撃的で恥ずべきもの」だと語り、記者らに対し「申し訳ないが、『人種差別主義者』以外に使える言葉がない」と付け加えた。

 火消しに追われる米国務省の高官は、各国に駐在する米大使には、駐在国の政府から大統領の発言について説明を求められた場合、米政府からの敬意を伝達するよう指示が出ていると明らかにした。(c)AFP