【1月11日 AFP】世界屈指の「飲酒大国」とされるリトアニアで今月1日、酒類の消費抑制を目指し、アルコール広告の全面禁止法が施行されたことを受けて、同国内の外国雑誌の販売代理店は10日までに、外国誌に掲載されている酒類広告を特殊ステッカーで覆って目隠しする作業を開始したと発表した。

 同法は広告用掲示板、テレビ、ラジオ、印刷物、インターネットでの酒類広告を全面的に禁止するもので、外国メディアにも適用される。

 同国では飲酒が認められる法定年齢も、18歳から20歳に引き上げられた。

 同国最大の外国誌販売代理店であるプレスエクスプレス(Press Express)の代表は、「わが社は全ページを確認する人員を確保し、流通前に酒類広告を隠している」と明かした。

 同法について説明する赤いステッカーの貼付が既に始まっているのは、米ファッション誌ヴォーグ(Vogue)や米誌ニューズウィーク(Newsweek)、独誌シュテルン(Stern)など。ステッカー導入前は広告掲載ページを破棄していたが、この手法は不評を買っていた。

 地元当局によると、経過措置として当面は罰金が科されることはないとしている。

 ただこの「目隠し」対応については、人口280万人の同国市場は小規模であり、酒類の広告が掲載されていない特別版の流通数も限られるとしてその効果を疑問視する声もあり、野党からは外国メディアを例外とする法案も提出されている。(c)AFP