【1月11日 AFP】(更新)ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は10日、自身が昨年6月に離脱を表明した地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定(Paris Agreement)」について、復帰もあり得ると言明した。ただ、復帰に向けた具体的な行動に出る意向は示していない。

 トランプ氏は記者会見で、パリ協定について「率直に言って、私としては問題のない協定だ。だが、彼ら(前政権)が署名した協定には問題がある。いつものように、悪い取引だからだ」と表明。「よって、復帰もあり得る」と語った。

 パリ協定から離脱するには、長く複雑な手続きが必要になる。トランプ氏の発言は、同氏が本当にパリ協定から離脱したい意向なのか、それとも単に米国の排出削減目標を緩和したいだけなのか、改めて臆測を呼びそうだ。

 トランプ氏の周辺では、長女のイヴァンカ・トランプ(Ivanka Trump)大統領補佐官らがその影響を軽減するための政策を支持する一方、国際的な取り決めを米国の足かせになっていると考える側近もいる。トランプ氏はこれまでも、両者の間で引き裂かれているように見えることがあった。(c)AFP