【1月10日 AFP】米政府の委託で米宇宙開発企業スペースX(SpaceX)が打ち上げた機密衛星「ズマ(Zuma)」が軌道投入に失敗したとの報道を受け、同社は9日、打ち上げに使われたロケット「ファルコン9(Falcon 9)」の動作に問題はなかったと発表した。

 軌道投入失敗の情報は、米紙ウォールストリート・ジャーナル(Wall Street Journal)が8日夜に最初に報道。同紙は匿名の政府・業界関係者の話として、ズマはロケット上部からの切り離しに失敗して大気圏へ落下し、「完全喪失したと推定されている」と伝えている。

 同社のグウィン・ショットウェル(Gwynne Shotwell)社長兼最高執行責任者(COO)は声明を出し、これまでの全データを検証した結果、7日夜の打ち上げで「ファルコン9は全てが正常に作動した」ことが確認されたと説明。「この声明に相反する情報は誤りだ」とした上で、「搭載物の機密性により、これ以上はコメントできない」と述べている。

 ズマのミッションの詳細は依然として謎に包まれている。(c)AFP