【1月9日 AFP】ダカールラリー(Dakar Rally 2018)は8日、第3ステージが行われ、トヨタ(Toyota)のナセル・アルアティア(Nasser Al-Attiyah、カタール)が圧倒的な速さをみせつけ、四輪部門でステージ優勝を飾った。プジョー(Peugeot)のステファン・ペテランセル(Stephane Peterhansel、フランス)は、トップから4分差のステージ2位に終わったものの、総合首位に浮上している。

 土と砂が広がる壮大なペルー渓谷のピスコ(Pisco)からサン・ファン・デ・マルコナ(San Juan de Marcona)まで約500キロメートルに及ぶ今ステージで、アルアティアはスタートからわずか80キロメートルで早くも2分のリードを築いた。同選手は6日の開幕ステージを制したものの、第2ステージでは15キロメートル付近でコ・ドライバーが体調を崩して順位を下げていた。

 射撃で五輪メダルを獲得した実績を持ち、ダカールでは2011年と2015年に総合優勝を果たしているアルアティアは、プジョー勢が追走に苦しむなかで堅実なレースを展開したことについて、「スピードを上げる必要があったけれど、がむしゃらに走るというわけではなかった。今回のルートは簡単ではなく、とても危険な場所が多いからね。まだ先は長いが、トヨタ・ハイラックス(Toyota Hilux)の性能を信頼している」とコメントした。

 総合争いでは、ダカールのスペシャリストであるペテランセルが堅実な走りでトップにに立った。第2ステージを制したプジョーのシリル・デプレ(Cyril Despres、フランス)は、この日約8分遅れでゴールしたものの、大きく後退することなく3分11秒差で総合2位にとどまり、アルアティアが同3位に浮上した。

 初日にエンジントラブルに直面したプジョーのカルロス・サインツ(Carlos Sainz、スペイン)が、トップから6分7秒差でステージ3位を記録する挽回をみせた一方で、この日は多くのドライバーが災難に見舞われた。

 ミニ(MINI)のホアン・ナニ・ロマ(Joan Nani Roma、スペイン)はゴールから約1キロ地点で激しく転倒。アリシア・レイナ(Alicia Reina)とカルロス・ペラヨ(Carlos Pelayo)のアルゼンチン勢もトヨタのマシンが炎に包まれたが無傷で逃れた。

 二輪部門では、総合連覇を目指すKTMのサム・サンダーランド(Sam Sunderland、英国)が開幕ステージに続き2勝目を記録している。(c)AFP