【1月8日 AFP】中国の沖合で6日夜に炎上したイラン企業所有の石油タンカーについて、中国当局は8日、爆発または沈没する危険があることを明らかにした。火災発生から36時間が経過したものの、乗組員の生存を示唆する兆候は見つかっていない。

 現場は上海の東の沖合約160カイリの海域。軽質重油13万6000トンを積んでいたパナマ船籍の「サンチ(Sanchi)」(全長274メートル)は巨大な炎に包まれ、同船とその周辺から黒い濃煙が立ち上っている。

 中国の交通運輸省は、同船に乗っていたイラン人30人とバングラデシュ人2人の計32人の乗組員の救助活動が、有毒煙の影響で難航していると説明。さらに同船には「爆発または沈没の危険がある」と指摘した。

 中国外務省報道官は定例記者会見で、救助隊が8日午後の時点で身元不明の遺体1体を収容したと発表。「捜索および救助活動を進める上で、状況は良いとは言えない」と述べた上で、「二次災害の予防策を調査している」と明かした。(c)AFP/Ben Dooley