【1月4日 AFP】アフリカ中西部の赤道ギニア政府は3日、アフリカで最長の在任期間を誇るテオドロ・オビアン・ヌゲマ・ムバソゴ(Teodoro Obiang Nguema Mbasogo)大統領に対するクーデターを阻止したと発表した。ただ地元メディアは、その発表直後に隣国カメルーンとの国境付近で衝突が発生したと報じている。

 ニコラス・オバマ・マヌチャマ(Nicolas Obama Nchama)国家安全保障相は公共ラジオを通じて声明を出し、政敵が雇った外国人傭兵(ようへい)らによるとみられるクーデターの試みを先月24日に阻止していたと発表した。

 マヌチャマ氏によると、チャド人、スーダン人、中央アフリカ人の集団が、大統領別邸で年末休暇を過ごしていた大統領の襲撃を企図して赤道ギニア各地に侵入。これらの「外国人傭兵ら」を雇ったのは、国内の過激な野党勢力だという。

 その後国営テレビTVGEが、政府軍が国境沿いの森林地帯で傭兵1人を射殺し、他の傭兵らも銃を発砲して追い払ったと伝えた。ただ関与した傭兵の人数や、衝突が続いた時間については言及しなかった。

 消息筋がAFPに語ったところによると、駐チャド赤道ギニア大使が拘束され、軍営に留め置かれているという。

 かつてスペインの植民地だった赤道ギニアはサハラ以南のアフリカ諸国最大の産油国の一つだが、国民120万人の大半が貧困にあえいでいる。

 ムバソゴ大統領の在任期間は38年以上にわたっており、反対派の残虐な弾圧や選挙不正、腐敗を非難する声も上がっている。(c)AFP