【1月4日 AFP】ベトナムの首都ハノイ近郊で3日、金属くずの倉庫で違法に貯蔵されていた弾薬が爆発し、1歳の男児と5歳の少女が死亡、数人が負傷した。

 地元当局の声明によると、爆発による負傷者は少なくとも8人。爆発では他にも家屋4件が破壊され、周辺の建物の窓ガラスが粉々になるなどの被害も出た。また、地面には大きなくぼみができた。

 国営のウェブサイト「バオ・ザオ・トン(Bao Giao Thong)」によると、金属くず業者の男が「不法に武器を貯蔵したり購入したりしていた」として身柄を拘束された。男は2016年からハノイ東郊のバクニン(Bac Ninh)省にある自身の庭に、金属くずに解体する目的で約7トン分の古い弾薬を保管していたという。

 ベトナム戦争(Vietnam War)時代の爆弾や弾薬は同国内にいまだに多く残っており、金属のためにそれらを回収したり解体したりする際には悲劇的な事故が起こることが多い。昨年8月、カインホア(Kanh Hoa)省では古い爆弾が爆発し、子ども3人を含む6人が死亡した。

 政府の統計によると、1975年のベトナム戦争終結以降、米軍機が投下した不発弾による死者は4万2000人以上、負傷者は6万2100人以上にのぼっている。(c)AFP