【12月27日 AFP】28日から始まるエキシビション大会、ムバダラ・ワールド・テニス選手権(Mubadala World Tennis Championship)で復帰する元世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が、テニスから離れたこの半年間を振り返り、選手生活は何があるかわからないものだということを教えられたと話した。

 30歳のジョコビッチは、長く続いていた肘の痛みが原因で、7月のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2017)以降はシーズン全休を余儀なくされた。その結果、四大大会(グランドスラム)優勝12回の実力者の世界ランキングは、この10年で最も低い12位まで下降した。

 ジョコビッチはアラブ首長国連邦(UAE)の英字紙「スポーツ360(Sport360)」で「自分にとってはジェットコースターのような1年半だった。手術を受けたのも人生初なら、大きなけがをしてこれだけ長くツアーを離れたのも初めてだった。グランドスラムを欠場したことも、それまでは一度もなかった」と話した。

「大きな決断、大きな選択だったが、もうあれ以上はプレーできず、他に選択の余地はなかった。ほらみろ、腕が上がらないじゃないかと言われた気がしたよ」

 ムバダラ・ワールド・テニス選手権で復帰するジョコビッチは、次週開催されるカタール・エクソンモービル・オープン(Qatar ExxonMobil Open 2018)で公式戦シーズンの開幕をトップシードとして迎え、自身7回目の優勝がかかる全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2018)へ備える。

 アンドレ・アガシ(Andre Agassi)氏を中心としたコーチングスタッフに、先日引退したラデク・ステパネク(Radek Stepanek)氏を加えたジョコビッチだが、拠点のモナコでボールを打つ練習を再開したのは、わずか4週間前のことだという。

 ジョコビッチは「今回のことを教訓にしているんだ。ここまで負傷が深刻化するのは二度とごめんだからね。それに、正直になることを学ぶ意味でも、すごく良い勉強になった。これだけ長く休むのは簡単じゃなかった」と話している。

「実戦の舞台に戻るのが待ちきれないけど、自分にとってはすごく良い経験になった。それに、ある意味では必要な経験だった。大きなけがをしないのが当たり前だと思い込んでいたようなところがあったからね」 (c)AFP