【12月27日 AFP】ペルーのアルベルト・フジモリ(Alberto Fujimori)元大統領(76)は26日、自身に対する恩赦の決定を受けて、国民に許しを求める動画声明を発表した。同国首都リマではこの前日、フジモリ氏恩赦の決定に抗議するデモが行われていた。

 フジモリ氏はフェイスブック(Facebook)に投稿された動画で、入院先の病院のベッドから「自政権の成果が一方では好意的に受け止められたと認識している反面、他の同胞を失望させてしまったことも認める。そうした人々に心から許しを請う」と陳謝。恩赦の決定には「驚いた」と同時に「大きな喜びと悲しみが入りまじった気持ち」になったと語った。

 1990~2000年の大統領在任中に犯した汚職や人権侵害の罪で禁錮25年の刑に服していたフジモリ氏は、これまでにも入退院を繰り返していたが、23日になって血圧低下と不整脈により監房から病院に移送された。

 ペドロ・パブロ・クチンスキ(Pedro Pablo Kuczynski)大統領は24日、人道的理由からフジモリ氏に恩赦を与えたと発表。首都リマでは翌25日、恩赦に抗議する人々がクチンスキ大統領の退陣を求める街頭デモを行い、警察と衝突する事態に発展していた。(c)AFP/Carlos MANDUJANO / Francisco JARA