【12月25日 AFP】ローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王(81)は25日、毎年恒例のクリスマスメッセージ「ウルビ・エト・オルビ(Urbi et Orbi)」(ローマと全世界へ)を発表し、エルサレムの平和を求めるとともに、紛争で傷を負った子どもたちの窮状に目を向けるよう訴えた。また、メッセージでは朝鮮半島にも言及した。

 バチカンにはメッセージを聴こうと数万人の信徒が詰めかけ、フランシスコ法王は「エルサレムと全ての聖地における平和」を呼び掛けるとともに、「イスラエル人とパレスチナ人との間で増す緊張のため、苦しみ続ける中東の子どもたちの中にわれわれはイエスの姿を見る」「対話を再開する意志が当事者たちの間に広まり、相互の合意および国際社会が承認する国境の範囲内で二つの国家が平和的に共存することを認める、交渉による解決にたどり着くことができるよう祈ろう」と語り掛けた。

 また、法王はシリアやイラク、イエメン、南スーダン、ベネズエラなど、政情不安に陥った国々に言及し、「戦争という風が私たちの世界に吹き付けている」と指摘。さらに「朝鮮半島における対立が克服され、世界全体のために相互の信頼が増すよう祈ろう」と訴えた。(c)AFP/Catherine MARCIANO