【12月23日 東方新報】インターネット上で少し前、中国の出前サービス大手「餓了麼(Ele.me)」の利用者による書き込みが話題になった。

「配達員が何度もワンコールだけ鳴らして電話を切るので怒っていたが、メッセージが来ていたことに気づいた。メッセージには『配達員です。聴覚障害があるためメッセージで失礼いたします。到着した際には、電話を一度だけ鳴らします』『会社の入口に到着しました』『受付に預けておきました』と書かれていた。メッセージを読んで、理由も知らずに怒っていたことを大変後悔した」といった内容だった。インターネットユーザーからは、「この配達員のくじけない仕事ぶりに感動した」といったコメントが殺到した。

 餓了麼は、障害のある人も積極的に配達員として採用していることから、配達員が使用するアプリ「蜂鳥配送」に、聴覚障害の配達員のために新たな機能を追加した。この書き込みがきっかけで、障害がある配達員が利用者と意思疎通を図る上で苦労している問題を解決すべく、研究チームがアプリを改良したという。同社は以前にも、「ボイスオーバー(VoiceOver)」といった文字読み上げツールを利用し、視覚障害のある利用者向けにアプリを改良した。毎回アプリを更新する際には、視覚障害者に試してもらってから、リリースしている。