■賃料月額5万4000円

 認定業者がレストアして販売するものもある。価格は2750ポンド(約41万6000円、付加価値税別)からだ。

 BTの「Adopt a Kiosk」(電話ボックスを引き受けよう)という制度で、地域コミュニティーや企業・団体に1ポンド(約150円)で売却される電話ボックスもある。

 利益の一部を慈善事業に寄付しているレッドキオスクカンパニー(Red Kiosk Company)はこの制度の恩恵を受けている企業の一つだ。同社はこれまでに124か所の余剰電話ボックスを購入し、月額360ポンド(約5万4000円)で貸し出している。今後3年でさらに500か所の電話ボックスを取得したいという。

 電話ボックスのレンタル料は手頃なため、特にオフィスのレンタル料が非常に高いロンドンで若い起業家たちが電話ボックスを使って事業を始めている。スマートフォン修理業ラブフォーン(Lovefone)のフアド・シャイビ(Fouad Choaibi)さんもその一人だ。

 小さなテーブルとスペアパーツ入れ、小さなヒーターがある電話ボックスの中に座っていたシャイビさんはAFPの取材に「通りがかりの人が『閉所恐怖症みたいにならない?』と尋ねてきます」と話した。「そんなことはありません。もっと広ければ気が散るでしょう。脚を伸ばしたくなれば外に出ればいい。ちょっと外に出れば仕事場から出られるんですよ」 (c)AFP/Martine PAUWELS